「生産技術の市場価値って高い?」
「生産技術として市場価値を高めるにはどうしたらいい?」
このように生産技術の市場価値について疑問を持っていませんか?
生産技術として日々業務を行っていても、自分の市場価値っていまいちわからないですよね。
では、生産技術の市場価値は高いのでしょうか?
そこで今回は、生産技術として3年の実務経験がある筆者が
- 誰もが自分の市場価値を把握しておくべき理由
- 生産技術の市場価値の高さについて
- 生産技術の市場価値の決まり方
- 生産技術の市場価値を高める方法
- 現在の市場価値を確認する方法
について詳しく解説します。
この記事を見れば市場価値の高い生産技術者になる方法が必ずわかります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
生産技術の誰もが自分の市場価値を把握しておくべき理由
はじめに、市場価値を把握しておくことの重要性についてお話します。
誰もが自分の市場価値を把握しておくべき理由は、以下の2つです。
【市場価値を把握しておくべき理由】
- 終身雇用が崩壊しようとしているから
- 成果主義の導入が進んでいるから
「転職の予定がないから自分は大丈夫」と考えている方もいるかもしれません。
ですが時代の流れを考えると、転職するしないに関わらず誰もが自分の市場価値を把握しておくべきです。
それぞれの理由について、順に確認していきましょう。
1.終身雇用が崩壊しようとしているから
経団連の会長やトヨタ自動車の社長が、「終身雇用は限界を迎えている」という旨の発言をして話題になりました。
終身雇用の崩壊は、「誰もが転職活動を行わざるを得ない状況が増える」ことを意味します。
自分の市場価値を誤って判断していると、急に転職活動をしなければいけなくなったとき、想定より低いレベルの会社にしか合格できない可能性が高いです。
急に転職することになっても希望の会社で働けるように、自分の市場価値を正しく把握しておくことが重要です。
2.成果主義の導入が進んでいるから
コロナの影響もあり、成果に対して賃金を払う「ジョブ型雇用」を導入する企業が少しずつ増えています。
ジョブ型雇用を導入する企業の具体例は、以下のとおりです。
【ジョブ型雇用を導入する企業の例】
- 日立製作所
- KDDI
- 富士通
成果主義の会社では、「高い成果を出す人=市場価値の高い人」が従来よりも評価されるようになります。
言い換えると、市場価値を意識して業務を行っていない人は、現在よりも給料や待遇が悪くなると考えられます。
所属する会社が成果主義になっても対応できるように、現在の市場価値を把握しておくことが重要といえるでしょう。
生産技術の市場価値は高い?低い?
結論からお伝えすると、生産技術の市場価値は高いです。
なぜなら、生産技術の需要がより一層高まっているからです。
そもそも多くの会社で生産技術の人材は不足していますが、市場ニーズの流れによってさらに人手不足の状態となっています。
【生産技術の需要が高まっている背景】
- 少量多品種の生産が基本になっている
- IOT化・スモールファクトリー化が急速に進められている
- 厳しいコスト削減に「革新的な工程設計」で対応することが求められている
このような背景によって生産技術の人材不足は深刻な問題となっており、結果として生産技術の市場価値も高まっています。
とはいえ、ここでの市場価値は「職業」に対するものであり、生産技術として働く人全員の市場価値が高いわけではありません。
職業の需要は高いですが、実際の市場価値はあなた自身で決まることを認識しておきましょう。
次章では「あなたの市場価値の決まり方」について解説していきます。
生産技術の市場価値の高さを決める3つの要素
生産技術者の市場価値の高さは、以下の3つで決まります。
【市場価値の高さを決める3つの要素】
- 能力・スキル
- 実績
- 希少性
それぞれ確認していきましょう。
1.能力・スキル
初めて会う人の市場価値を判断する際に、能力やスキルはもっともわかりやすい要素です。
ここでの「能力・スキル」には、生産技術の業務に関するものと人間性に関するものの両方が含まれます。
いくつか具体例をご紹介します。
【生産技術の業務に関する能力・スキル】
- P-FMEAを作成する能力
- コントロールプランを作成する能力
- 最適なレイアウトを構築できる能力
- 設備操作の基本的なスキル
- CADスキル
【人間性に関する能力・スキル】
- コミュニケーション能力
- 論理的思考力
- 多角的な思考力
- コツコツと作業を進める忍耐力
- 複数の業務を同時に遂行するスキル
業務に関する能力やスキルは、実務をこなしていれば自然に身につくものでしょう。
生産技術として高い成果をあげている人であれば、人間性に関する能力も兼ね備えているはずです。
上記のような能力・スキルの有無が、生産技術者の市場価値を決める1つの要素といえます。

2.実績
生産技術の市場価値を決める2つ目の要素は、アピールできる実績の有無です。
いくら能力やスキルがあると伝えても、実績を伴っていないと説得力がありません。
転職活動で自分の強みをアピールする際には、実務経験と合わせて伝えることが大切です。
アピールできる実績の有無も、あなたの市場価値を決める重要な要素といえます。
3.希少性
「希少性」も生産技術の市場価値を決める重要な要素です。
これはつまり「あなたの代わりになる生産技術者の多さ」が市場価値に影響するということです。
希少性の高い人材はなかなか採用できないので、必然的に市場価値も高くなります。
市場価値を高めたい方は、差別化につながるような業務ができているかも意識するとよいでしょう。
生産技術の市場価値を高める方法
生産技術の市場価値を高める方法を2つご紹介します。
【生産技術の市場価値を高める方法】
- 業務の幅を増やす
- 仕事に役立つ資格やスキルを習得する
それぞれ詳しく解説していきます。
1.業務の幅を増やす
生産技術として市場価値を高めたいなら、幅広い業務を経験するとよいでしょう。
幅広い業務を経験すると、希少性の高いスキルを習得できたりアピールできる実務経験が増えたりします。
以下などのように、積極的に業務経験を積むことをおすすめします。
【業務の幅を増やす行動の例】
- どんどん新しい設備に触れる
- IATFや顧客監査などの担当を自ら引き受ける
- プロジェクトリーダーに立候補する
受け身の姿勢で働いていると、新しい業務を経験できる機会は少ないかもしれません。
ですが上記のような行動を心がければ、新たな業務を任せてもらえることが増えるはずです。
より多くの企業から求められる人材になりたいなら、経験業務の幅を増やしていきましょう。
2.仕事に役立つ資格やスキルを習得する
市場価値を高める2つ目の方法は、資格やスキルを習得することです。
仕事に役立つ資格などを習得すれば、高い成果を出すことにつながったり転職活動の際にもアピール材料にできたりします。
具体的には、以下などの習得がおすすめです。
【生産技術者におすすめの資格やスキル】
- TOEIC
- CAD利用技術者試験
- プログラミングスキル
業務内で生産技術力を高めることも重要ですが、周囲の人と同じように生活していては市場価値を高めることはできません。
スキマ時間やプライベートの時間を使って努力できる人が、希少性の高い人材になれるものです。
将来性のある生産技術者になりたい方は、コツコツと努力することをおすすめします。
なお、生産技術におすすめの資格については以下の記事でまとめているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

生産技術がプログラミングを学ぶなら「Python」がおすすめ
プログラミング言語には、さまざまな種類があります。
これまでプログラミングを学習したことがない人は、どの言語を習得すべきかわからないでしょう。
プログラミングを生産技術の仕事に活かしたいなら「Python」の学習をおすすめします。
「Python」を扱えれば、ビッグデータを解析したり、OK品・NG品を機械判定させたりすることが可能です。
オンラインで完結するスクールで無料体験してみるのがおすすめ
プログラミングの学習方法は、独学・スクールの2種類があります。
インターネット上に学習方法が公開されているので、独学で習得する人も少なくありません。
しかし、完全にゼロから学習すると挫折しやすいので、まずは有料スクールの無料体験でプログラミングの概要を知ることをおすすめします。
もっとも有名なスクールであるテックアカデミーの無料体験では、用語を解説してくれたり簡単なプログラミングの体験ができたりするので、概要を知りたい方は利用してみるとよいでしょう。
現在の市場価値を知りたいなら転職エージェントの活用がおすすめ
自分の市場価値を知りたい方には、転職エージェントの活用がおすすめです。
転職エージェントとは人材紹介サービスの1種で、転職活動のプロであるキャリアアドバイザーに無料でさまざまなサポートをしてもらえるものです。
【転職エージェントが提供するサービス】
- 転職活動に関する相談への対応
- 企業研究のサポート
- 求人紹介
- 選考書類の添削
- 面接対策
- 企業とのスケジュール調整
- 採用条件の交渉
キャリアアドバイザーは数多くの転職希望者・企業と関わりがあるので、経歴などを伝えるとあなたの市場価値を客観的に判断してくれます。
とくに、製造業やメーカーに特化した転職エージェントは「生産技術の市場ニーズ」にも詳しいので、より正確な市場価値を教えてくれますよ。
現在の会社でもらっている給料を基準にして、自分の市場価値を誤って判断している人は多いです。
実際の市場価値は給料や待遇では決まらないので、転職のプロから意見をもらって正しい価値を把握しておきましょう。
生産技術の市場価値を正しく把握できる転職エージェント4選
最後に、生産技術の市場価値や転職事情に詳しいエージェントを4社ご紹介します。
- 「マイナビメーカーAGENT」
製造業やメーカーに詳しいコンサルタントに相談したい人におすすめ - 「メイテックネクスト」
製造メーカーの内部事情を入手したい人におすすめ - 「JACリクルート」
キャリアを活かして年収600万円以上を目指す人におすすめ - 「リクルートエージェント」
業界トップ!実績豊富なコンサルタントに相談したい人におすすめ
いずれも無料で手厚いサポートが受けられる転職エージェントばかりです。
それぞれ詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
製造業やメーカーに特化「マイナビメーカーAGENT」
こんな人におすすめ | 初めて転職活動をする人 製造業に精通したアドバイザーに相談したい人 |
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対応エリア | 全国 |
公式サイト | https://mynavi-agent.jp/maker/ |
【マイナビメーカーAGENTの特徴】
- 20代から最も支持されている転職エージェント
- 初めての転職でも丁寧にサポートしてくれる
- 決定率を高める豊富な転職支援が受けられる
- 大手ならでは求人数の多さ
- 業界に精通しているアドバイザーばかり
マイナビメーカーAGENTは、株式会社マイナビが運営する「製造業」「メーカー」などに特化した転職エージェントです。
大手のマイナビが運営しているため、求人数が多いだけでなくコンサルタントからの手厚いサポートが受けられます。
製造業に特化していることもあり、業界に詳しいメーカー出身のコンサルタントが多く在籍しています。
「マイナビ」が運営しているため大手の安心感がありつつ、専門性も兼ね備えていることが特徴です。
製造メーカーの内部事情に詳しい「メイテックネクスト」
こんな人におすすめ | 企業の内部事情を教えてもらいたい人 忙しくて平日には転職活動に割く時間がない人 |
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求人数 | 常時10,000件以上 |
非公開求人数 | 全求人の約80% |
対応エリア | 全国 |
公式サイト | https://www.m-next.jp/ |
【メイテックネクストの特徴】
- エンジニアの求人数は業界No.1
- 企業の内部事情を教えてくれる
- コンサルタントの半数以上がメーカーの技術系出身
- 土日や祝日にも対応してくれる
- メイテックネクストにしかない独占求人も多数保有している
メイテックネクストは、モノづくり系エンジニアの転職で実績No.1の転職エージェントです。
メイテックネクストにしかない独占求人も豊富にあり、製造業の求人数は業界トップクラスです。
エンジニア専門の転職エージェントなので、大企業だけでなく優良な中小企業の求人も数多く保有しています。
ただし、求人数の8割はサイトには掲載されていない非公開求人なので、すべての求人をチェックしたい方は会員登録が必要です。
年収600万円以上を目指せる「JACリクルート」
こんな人におすすめ | これまで築いたキャリアを活かして転職したい人 年収600万円以上の求人を探している人 |
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公開求人数 | 約11,500件 |
非公開求人数 | 全求人の約60% |
対応エリア | 全国 |
公式サイト | http://www.jac-recruitment.jp/ |
【JACリクルートの特徴】
- 30~50代に強い(転職決定者の70%以上が35歳以上)
- 利用者の満足度が高い(知人や友人に勧めたい方が94.5%)
- 求人・コンサルタントの質が高い
- 大手の優良求人を豊富に扱っている
- 経歴・実績がないと断られることもある
JACリクルートは、年収600万円以上の大手企業に転職したい方へおすすめのエージェントです。
大手の優良求人が豊富で、各業界に特化した質の高いコンサルタントが数多く在籍しています。
注意点として、実績が不足していると「紹介できる案件がない」とはっきり断られることもあります。
とはいえ、断られるかどうかは利用してみないとわからないですし、あなたの市場価値を確認する意味でもまずは無料相談してみるとよいでしょう。
求人数や支援実績が業界トップ「リクルートエージェント」
こんな人におすすめ | 転職したいけど何から始めるべきかわからない人 どの転職エージェントがよいかわからない人 |
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公開求人数 | 約127,000件 |
非公開求人数 | 約200,000件 |
対応エリア | 全国 |
公式サイト | https://www.r-agent.com/ |
【リクルートエージェントの特徴】
- 求人数が業界トップ
- 転職支援実績も業界トップ
- あらゆる業界に対応している
- 豊富な実績をもとにサポートしてくれるため内定率が高い
- コンサルタントの交渉力が高い
リクルートエージェントは、求人数や支援実績が業界トップの転職エージェントです。
とにかく幅広い求人を取り揃えているので、どんな方でも希望の求人が見つかります。
また、コンサルタントは豊富な経験やノウハウを持っているので、サポートの質も高いです。
どの転職エージェントを利用するか迷っている方は、まずはリクルートエージェントへの登録をおすすめします。
転職エージェントは複数登録するのがおすすめ
転職エージェントを使った転職活動で失敗しないコツは「複数の会社を同時利用すること」です。
「リクナビ」の調査によると、転職に成功した人は平均4.2社の転職エージェントを利用していることがわかっています。
複数利用がおすすめな理由は、以下のとおりです。
【複数利用がおすすめな理由】
- 優秀で相性のよい担当者に出会える可能性が高まる
- 紹介してもらえる求人数が増える
- 状況に応じて転職エージェントを使い分けられる
転職エージェントは人材紹介することで収益を上げているため、担当者によっては内定を獲得しやすい企業を紹介されたり、内定を急かされたりすることがあります。
アドバイザーも人なので相性があるのは仕方のないことですが、複数利用していればその分よい担当者にも出会いやすくなります。
また、利用するサイトが多いほど求人の選択肢が増え、使いにくいエージェントも見極めやすくなるものです。
転職エージェントをうまく活用するためにも、まずは複数利用して比較してみることをおすすめします。
まとめ:生産技術としてキャリアを築くためにも市場価値を正しく認識しよう
今回は市場価値の高い生産技術者になる方法を解説してきました。
【本記事のまとめ】
- 生産技術の誰もが自分の市場価値を把握しておくべき
- 生産技術は人手不足であり市場価値が高い
- 生産技術の市場価値はスキル、実績、希少性で決まる
- 生産技術の市場価値は実績、スキルを増やすことで高まる
- 転職エージェントを使えば無料で市場価値を把握できる
終身雇用の崩壊・成果主義への移行を理由に、誰もが転職活動を行わざるを得ない状況が確実に増えていきます。
大企業に勤めているからといって、あなたの市場価値が高いとは限りません。
急に転職することになっても後悔しないように、まずは現在の市場価値を把握して改善を行っていきましょう。