「生産技術のやりがいや魅力は何?」
「自分に向いている職業なのかな?」
このように生産技術の魅力を知りたいと思っていませんか?
生産技術の仕事内容などを調べても、実際に生産技術として働いている人が身近にいないとやりがいなどをイメージしにくいですよね。
では、生産技術のリアルなやりがい・魅力にはどんなことがあるのでしょうか?
そこで今回は、生産技術として3年の実務経験がある筆者が
- 生産技術の仕事内容
- 生産技術のやりがいと魅力
- 生産技術のきつい部分
- 生産技術のキャリアパス
- 生産技術に向いている人の特徴
- 生産技術を目指す方法
について詳しく解説します。
この記事を見れば生産技術のやりがい・魅力が必ずわかります。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
生産技術の役割とは?やりがいのある仕事内容をさくっと解説
生産技術の仕事は、モノづくりをするための生産体制を整えることです。
開発部門が行った製品設計を、量産工程で製品化するための生産体制を整備します。
生産技術の具体的な仕事内容は、以下の5つです。
【生産技術の仕事内容】
- 生産性の高い効率的な生産ラインの構築
- 既存の生産工程の改善
- 新しい生産技術の開発
- 関係部署との調整業務
- 標準類の整備
新製品を立ち上げる工程を考えたり、既にモノづくりを行っている工程の改善をしたりします。
円滑に仕事を進めるために関係部署と調整を行うことや、作業手順などをまとめた標準類を整備することも重要な仕事です。
仕事内容の詳細は以下の記事でまとめていますので、興味のある方はぜひご覧ください。

【必見】生産技術のやりがいや魅力を7個紹介
生産技術のやりがい・魅力は以下の7つです。
【生産技術のやりがい・魅力】
それぞれ詳しく解説していきます。
1.自分が設計した設備や工程で生産が行われる
生産技術の1番のやりがいは、自分が手掛けた設備や工程で生産が行われることです。
量産工程で生産が行われるまでには、さまざまなステップがあり多くの苦労があります。
【量産工程で生産が行われるまでの苦労】
- 開発部門との図面使用の調整業務
- 設備の仕様検討(採算性の検討含む)
- 設備の設計、開発業務
- 設備の立ち上げ業務(トライ検証、トラブル対応など)
- 生産に必要な標準類(作業手順書など)の整備
- 生産開始に向けた製造、品証との調整業務
苦労して立ち上げた工程で初めて生産が行われる瞬間は、この上ないほどやりがいを感じるものです。
設備によっては、10年以上生産に使われ続けるものもあります。
手掛けた設備が生産に使われることは、生産技術の大きなやりがいといえるでしょう。
2.業務の幅が広くさまざまな知見が身に付きやすい
生産技術は何もない所から生産体制を構築するため、モノづくりの全体像の知識が身に付きます。
具体的には、以下などの知識が身に付きます。
【生産技術が習得できる知識】
- 材料の知識
- 電気や機械設計の知識
- 安全管理の知識
- 生産コストの知識
- 生産現場の管理体制・人材配置の知識
- マネジメントの知識
製品や設備設計などに関する技術的な知識だけでなく、コストや人材管理といった経営的な知識も身に付くことが特徴です。
工場全体の最適化を考える必要があるため、マネジメントの知識も自然と身に付きます。
実際、経営視点で物事を考えられる生産技術は、出世しやすいといわれることも多いです。
さまざまな知識が習得できることも、生産技術の魅力といえるでしょう。
3.裁量権が大きく自分の思いや考えを形にできる
生産技術の仕事は自由度が高く、自分の思いや考えを形にすることができます。
【自分の思いや考えを形にする例】
- 現場で使われている治具の改良
- 新たな作業方法の導入
- 生産ラインの変更
- 生産数などを管理するITツールの導入
自分のアイデアの効果が認められたり、実際に生産性が上がったりすると非常にやりがいを感じるものです。
よいものを開発すれば、工場全体や他拠点にも横展開されることがあります。
予算の都合ですべてを実現できるとは限りませんが、自分の思いを形にできることは生産技術の魅力といえるでしょう。
4.成果を出すと現場の作業者から感謝される
生産性の高いラインや作業しやすい工程を作ると、現場の作業者は素直に喜んでくれます。
生産技術がつくった工程で生産を行う現場の作業者は、生産技術にとって「お客さん」であり、感謝の気持ちを伝えられると誰しもやりがいを感じるものです。
とくに、苦労して作り上げた工程で作業者が喜んでくれたときの達成感は、ほかではなかなか味わえません。
人に喜ばれることを実感しやすいことは、生産技術の魅力といえます。
5.仕事の成果が会社の売上アップに直結する
会社の売上アップに直結する仕事であることは、生産技術の魅力の1つです。
なぜなら、売り上げに貢献していることが実感できると、やりがいを感じてモチベーション高く働けるからです。
売上アップにつながる業務の具体例をご紹介します。
【会社の売上アップにつながる業務の例】
- やりにくい作業の改善など生産性を向上させる業務
→ リードタイム(製品1個を作る時間)短縮により人件費削減につながる - 生産における不良率の改善業務
→ 廃却ロスの削減につながる - 人にしかできない作業の自動化
→ 生産性向上により人件費の削減、不良率低減により廃却ロスの削減につながる
売り上げに貢献するような仕事をすれば、会社からも適切に評価されます。
自分の仕事ぶりが正しく評価される環境では、やりがいを感じて働けるものです。
成果が会社の売上アップに直結することは、生産技術の魅力といえるでしょう。
6.さまざまな人たちと協力して働ける
生産技術の仕事は、関係部署と協力することで成り立っています。
ときには製造部門と設計部門のパイプ役となることを求められたり、社外の関係者と共同で業務を進めたりすることも多くあります。
もちろんうまくいかないこともありますが、関係者と協力して物事が達成できたときの喜びはほかには変えられません。
人との関わりを大事にして働きたい方にとっては、やりがいを感じられる魅力的な仕事といえます。
7.海外で活躍できる可能性がある
生産技術はほかの部署と比べても、海外出張・海外赴任に行く機会が多くあります。
なぜなら、研究開発や設計に関しては国内でできることも多いですが、新製品や新しい設備の立ち上げ業務は現地の工場に足を運んで行う必要があるからです。
海外で働くことや生活することに憧れがある人なら、魅力的に感じるでしょう。
海外で活躍できる可能性が大きいことも、生産技術の魅力といえます。
やりがいや魅力が大きい生産技術のデメリットとは?
ここまでは生産技術のよい部分ばかりご紹介してきましたが、もちろん悪い部分も存在します。
生産技術のデメリットは、以下のとおりです。
【生産技術のデメリット】
- 残業が多くなりやすい
- 休日や長期休暇にも出勤することがある
- 急なトラブルに対応しないといけない
- さまざまな人たちと人間関係を構築する必要がある
- 国内外問わず出張が多い
残業が多くなりやすいことや、休日出勤があることはデメリットに感じる方が多いでしょう。
ですがその分手当はもらえるので、お金を稼ぎたい人にとってはやりがいや魅力になるかもしれません。
人間関係の構築や出張の多さに関しても、なかにはデメリットに感じない方もいるはずです。
あくまでも生産技術の特徴として認識いただき、自分に合った職業であるかの判断にお役立てください。

出世しやすいことも魅力的!生産技術のキャリアパスを解説
さまざまな知見を持つ生産技術は、ほかの部署と比べても出世しやすいといわれます。
生産技術のキャリアパスの例は、以下のとおりです。
【生産技術のキャリアパス】
- 海外拠点の社長
- 事業部長
- 生産工程の責任者
- 工場長
- 製造業務のコンサルタント
ほとんどの場合は工場の担当からスタートしますが、経験を積むと責任の大きいマネジメント職を任されるようになります。
工場長や生産工程の責任者といった役職だけでなく、事業部長や海外拠点の社長といったトップクラスのマネジメント職を目指すことも可能です。
そのほか、製造業務に関するコンサルタントになる選択肢もあります。
コンサルティング会社に転職してキャリアを積めば、フリーランスとして独立することも可能です。

やりがいのある生産技術職に向いている人の5つの特徴
生産技術に向いている人の特徴は以下の5つです。
それぞれ確認していきましょう。
1.モノづくりが好きな人
生産技術は工場につきっきりで、トライ検証や改善業務を行うことが多くあります。
一日中、工場で作業を行うことも珍しくありません。
モノづくりや工場での作業によいイメージがない人は苦痛に感じるかもしれませんが、反対に興味・関心のある人にとってはこの上ない仕事です。
心からモノづくりが好きな人なら、前のめりになって仕事に没頭できるでしょう。
2.コミュニケーション能力が高い人
生産技術は多くの人たちと関わりながら仕事を進める必要があります。
そのため、仕事を円滑に進めるためにコミュニケーション能力は欠かせません。
さまざまな人とコミュニケーションを取ることが好きな人なら、気負いすることなく楽しく働けるでしょう。
コミュニケーション能力が高い人は、生産技術に向いているといえます。
3.困難な状況でも前向きに考えられる人
生産技術は現場の作業者から厳しい言葉を投げられることも多いです。
作業者にとってうれしい改善をすれば感謝を伝えてくれますが、反対にやりにくい工程をつくってしまうと悪口や暴言を吐かれることがあります。
そんなときネガティブな考え方をしてしまうと、改善のアイデアが浮かばずさらに関係性が悪化してしまいます。
困難な状況でも前向きに考えられる人の方が、生産技術の適性があるといえるでしょう。
4.スピード感を持って取り組むのが得意な人
生産技術が担当する生産現場では、日常的にトラブルが発生します。
しかし、トラブル対応は通常業務と同時並行で進める必要があるので、あまり多くの時間はかけられません。
そのため、柔軟な発想力でスピード感を持って対応することが求められます。
スピード感を持って取り組むのが得意な人は、生産技術に向いているといえます。
5.海外で働くことに憧れがある人
前述のとおり、生産技術は他の部署と比べて、海外出張や海外赴任に行ける可能性が高いです。
なぜなら、生産技術が行う新製品や新規設備の立ち上げなどは、国内からの支援では成りたたない業務だからです。
モノづくり企業の多くは、製造コスト削減のために海外にも工場を持っています。
海外で働くことに憧れがある人には、生産技術はおすすめの職種といえます。

やりがいや魅力が大きい生産技術を目指すなら転職エージェントの活用がおすすめ
転職活動をするなら、転職エージェントの活用がおすすめです。
転職エージェントとは人材紹介サービスの1種で、転職活動のプロであるキャリアアドバイザーにさまざまなサポートをしてもらえるもの。
登録も利用も無料なので、控えめにいっても活用しないのはもったいないですよ。
ここでは転職エージェントの概要と、うまく活用するためのコツを解説します。
順に確認していきましょう。
転職エージェントのサービス内容
転職エージェントのサービス内容は、以下のとおりです。
【転職エージェントのサービス内容】
- 求人探し
- 企業研究の支援
- 書類添削
- 面接対策
- スケジュール調整・管理
- 採用条件の交渉
転職活動の初めから終わりまで、あらゆるサポートをしてくれます。
忙しい生産技術者にとっては、スケジュール管理を行ってくれることもうれしいポイントです。
転職エージェントの仕組み
転職エージェントは企業に人材を紹介することで、企業から手数料をもらっています。
求職者が無料で手厚いサポートを受けられるのは、この仕組みがあるためです。
転職エージェントの利用経験がない方は怪しいと感じるかもしれませんが、仕組みを理解すれば無料で利用できることが納得できるでしょう。
転職を成功させたい方は、転職エージェントをうまく活用することをおすすめします。
転職エージェントは複数利用するのがおすすめ
転職エージェントを使った転職活動で失敗しないコツは「複数の会社を同時利用すること」です。
実際に、転職に成功した人は平均3社の転職エージェントに登録しています。
複数利用がおすすめな理由は、以下のとおりです。
【複数利用がおすすめな理由】
- 優秀で相性のよい担当者に出会える可能性が高まる
- 紹介してもらえる求人数が増える
- 状況に応じて転職エージェントを使い分けられる
転職エージェントは人材紹介することで収益を上げているため、担当者によっては内定を獲得しやすい企業を紹介されたり、内定を急かされたりすることがあります。
アドバイザーも人なので相性があるのは仕方のないことですが、複数利用していればその分よい担当者にも出会いやすくなります。
また、利用するサイトが多いほど求人の選択肢が増え、使いにくいエージェントも見極めやすくなるものです。
転職エージェントをうまく活用するためにも、まずは2~3社登録して比較してみることをおすすめします。
【無料で使える】生産技術を目指す人におすすめの転職エージェント3選
ここでは、生産技術を目指す人におすすめの転職エージェントを3社ご紹介します。
- 「マイナビメーカーAGENT」
大手×専門性のいいとこ取りをしたい人におすすめ - 「メイテックネクスト」
製造業に詳しい担当者に相談したい人におすすめ - 「リクルートエージェント」
どこに登録すべきかよくわからない人におすすめ
いずれも無料で手厚いサポートが受けられる転職エージェントばかりです。
それぞれ詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
大手×専門性のいいとこ取りをしたいなら「マイナビメーカーAGENT」
こんな人におすすめ | 初めて転職活動をする人 手厚い転職サポートを受けたい人 |
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対応エリア | 全国 |
公式サイト | https://mynavi-agent.jp/maker/ |
【マイナビメーカーAGENTの特徴】
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- 大手ならでは求人数の多さ
- 業界に精通しているアドバイザーばかり
マイナビメーカーAGENTは、株式会社マイナビが運営する「製造業」「メーカー」などに特化した転職エージェントです。
大手のマイナビが運営しているため、求人数が多いだけでなくコンサルタントからの手厚いサポートが受けられます。
製造業に特化していることもあり、業界に詳しいメーカー出身のコンサルタントが多く在籍しています。
「マイナビ」が運営しているため大手の安心感がありつつ、専門性も兼ね備えていることが特徴です。
製造業に詳しい担当者に相談したいなら「メイテックネクスト」
こんな人におすすめ | 企業の内部事情を教えてもらいたい人 忙しくて転職活動に割く時間がない人 |
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求人数 | 常時10,000件以上 |
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対応エリア | 全国 |
公式サイト | https://www.m-next.jp/ |
【メイテックネクストの特徴】
- エンジニアの求人数は業界No.1
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メイテックネクストは、モノづくり系エンジニアの転職で実績No.1の転職エージェントです。
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エンジニア専門の転職エージェントなので、大企業だけでなく優良な中小企業の求人も数多く保有しています。
ただし、求人数の8割はサイトには掲載されていない非公開求人なので、求人をチェックしたい方は会員登録が必要です。
どこに登録すべきか迷うなら「リクルートエージェント」
こんな人におすすめ | どの転職エージェントがいいかよくわからない人 製造業に限らず多くの求人を見たい人 |
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【リクルートエージェントの特徴】
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- コンサルタントの交渉力が高い
リクルートエージェントは、求人数や支援実績が業界トップの転職エージェントです。
とにかく幅広い求人を取り揃えているので、どんな方でも希望の求人が見つかります。
また、コンサルタントは豊富な経験やノウハウを持っているので、サポートの質も高いです。
どの転職エージェントを利用するか迷っている方は、まずはリクルートエージェントへの登録をおすすめします。
まとめ:生産技術はやりがいや魅力が大きい仕事!適性があるなら転職を検討するのもあり
今回は生産技術のやりがいと魅力について詳しくご紹介しました。
生産技術はきついといわれることも多いですが、適性のある人にとってはモチベーション高く働けるやりがいのある仕事です。
また、上昇志向の強い人にとっては、出世しやすい職業であることも魅力的なはずです。
もしこれから生産技術を目指すなら、無料で手厚いサポートが受けられる転職エージェントを利用すると効率的に転職活動を進められます。
【生産技術を目指す人におすすめの転職エージェント】
- 「マイナビメーカーAGENT」
大手×専門性のいいとこ取りをしたい人 - 「メイテックネクスト」
製造業に詳しい担当者に相談したい人 - 「リクルートエージェント」
どこに登録すべきかよくわからない人
生産技術は必要な資格もなく、未経験からでも転職できる職業です。
本記事で生産技術に少しでも興味がわいた方は、まずは転職エージェントに登録して求人をチェックしてみることをおすすめします。
あなたが納得できるキャリアを築けることを応援しています。